遺言書作成の基礎知識⑩贈与と遺贈の優劣について

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遺言書作成の基礎知識⑩贈与と遺贈の優劣について

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こんにちは。江坂相続遺言手続センターの司法書上野です。

 

本日は贈与していた不動産を、さらに遺言により遺贈した場合どうなるかについてのお話です。

同じ不動産を一方では贈与して、一方では遺贈していたとういうことです。

 

二重譲渡

 

そもそもおかしなお話と感じる方もおおいかもしれないですが、土地や建物の不動産の権利は誰かに売っ

たり(売買)やあげたり(贈与)したとしても更に売ったり、あげたりすることが可能です。

これを二重譲渡といいます。司法書士の試験ではよく出る論点ですね。

 

 

 

では二重譲渡があった場合、もらった二人のうちどちらが本当の所有者になるのでしょうか?

 

 

これは先に買ったものではなくて、登記をしたものが優先することになります。

 

 

 具体例①

 

具体的にはたとえば不動産の二重譲渡の例ですが

 

 

土地と建物を持っている所有者であるAさんが以下の通り売買したとします。

 

 

①平成28年4月1日にAさんがBさんに不動産を売ったあと

 

②平成28年4月10日AさんがCさんに不動産をさらに売った場合

 

③平成28年4月10日にAさんからCさんへの同日売買を原因とする所有家移転登記がされている

 

 

という事例では

 

AさんからCさんへの所有権移転登記がされている場合は先に買ったBさんより民法177条により不動

産の所有権は登記を具備したCさんが取得します。

 

では遺言者であるAさんがBさんに不動産を贈与したあと遺言者がCさんに遺贈した場合にはどうなるの

でしょうか?

 

 

①平成28年4月1日にAさんがBさんに不動産を贈与

 

 

②平成28年4月2日AさんがCさんへ遺贈するという遺言書作成

 

 

③平成28年5月1日にAさんが死亡

 

 

④平成28年5月末AさんからCさんへ平成28年5月1日遺贈を登記原因とする所有権移転登記がされ

ている

 

 

 

判例は

 

生前に推定相続人に不動産お贈与した者が同一の不動産を他の推定相続人に遺贈した場合に

その優劣は民法177条により登記の有無により決められるとして登記を先に具備したものが優先する。

としています。

 

 

上記の例では先に登記を備えたCさんが優先することになります。

 

 

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