遺言や相続でよく聞く包括遺贈と特定遺贈の違いってなんだろう?

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遺言や相続でよく聞く包括遺贈と特定遺贈の違いってなんだろう?

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皆様こんにちは。

大阪府吹田市の司法書士の上野です。今回は遺贈についてのお話です。遺言書を作成するときに「相続させる」や「遺贈する」

等の文言を入れますがその基本的な考えについてのお話です。

 

遺贈って何?

 

遺贈とは、遺言によって被相続人の財産を相続人(相続人にも遺贈は可能です)や相続人以外の人、法人に譲与することをいいます。

遺贈する人を遺贈者、それを受ける人を受遺者といいます。

なお、遺贈には包括遺贈と特定遺贈という2つの種類があります。その2種類を比較しながらご説明致します。

 

包括遺贈とは?

 

それでは包括遺贈とはどのような遺贈のことをいうのでしょうか。

包括遺贈とはすべての相続財産を割合で譲与すること又は一切譲与することを指します。

例えば、全財産の4割を譲与する場合や、全財産の5分の1を譲与する場合がこの包括遺贈に該当します。

包括遺贈を受ける人のことを包括受遺者といい、真の相続人ではないのですが、実質的に相続人と地位が類似しているので、

民法では相続人と同一の権利義務を有するとされています

この相続人と同一の権利義務の規定があるため気を付けないといないことがございます。それは相続放棄の期限のことです。

包括遺贈を放棄する場合は相続人と同じく、相続、遺贈があったことを知ったときから3ヶ月以内といった期間制限があり、

その期間を超えてしまうと遺贈を放棄できなくなります。さらにその期間内に家庭裁判所へ放棄する旨を申述する必要があります。

 

 

特定遺贈とは?

それでは特定遺贈とはどのような遺贈のことをいうのでしょうか。

相続財産のうちのある特定の財産を指定して譲与することを指します。

例えばですが、AとBの2つの建物のAの建物だけを譲与する場合や甲・乙・丙の3銀行のうち

丙銀行の預金のみを譲与する場合がこの特定遺贈に当てはまります。

ある特定の財産のみが譲与されるので、包括遺贈のように相続人と同じような権利義務は有さず、

放棄できる期間に制限が無いのでいつでも特定遺贈を放棄することができます。ここが一番の違うポイントだともいえます。

さらに家庭裁判所へ放棄の旨を申述する必要もなく、口頭で意思表示ができます。

 

 

各々を分かりやすくまとめると以下のようになります。

包括遺贈の特徴

 

・包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有します。(民法に規定あり)

・法人でも包括受遺者になることができます。

・遺産分割協議の参加対象となります。

・包括受遺者には遺留分はありません。(遺留分減殺請求はできません)

・遺贈を放棄する場合は、相続、遺贈があったことを知ったときから3ケ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。

・被相続人が有した権利義務の一切を承継し、その割合に応じて債務も承継します。

・登記をしないと、包括受遺者は第三者に対抗することができません。

・農地の包括遺贈の場合は知事の許可(農地法3条)は不要とされています。

 

特定遺贈の特徴

 

・特定遺贈は、包括遺贈のように借金(債務)は引き継ぐ必要がありません

・特定遺贈の放棄に期間の制限はなく、いつでも放棄できます。

・特定遺贈の放棄は、家庭裁判所に申述しなくてよく口頭のみで意思表示できます。

・相続人から特定遺贈の承認か放棄か催促されたときは、特定遺贈を承認したとみなされることがあります。

・遺産分割協議には参加資格はありません。

・特定遺贈されるはずの相続財産が、相続の開始前までに変化した場合や消滅した場合は、特定遺贈の権利を失います。

 

各々のメリット・デメリット

<包括遺贈>

メリット

・包括受遺者は相続人と同等の立場に立ち、遺産分割協議に参加できます。

・包括受遺者が取得する対象に不動産があったとしても不動産取得税はかかりません。

 

デメリット

・包括受遺者は遺贈を指示された割合に応じて債務も負担する義務があります。

・遺留分を侵害した遺贈はトラブルの原因になりやすいです。

 

<特定遺贈>

メリット

・特に指定がない限り債務を負担する義務はありません。

・不動産が遺贈の対象であった場合において相続人が受遺者の場合は、特定遺贈をしても不動産取得税はかかりません。

(受遺者が相続人の場合の相続登記の登録免許税は通常と同じく0.4パーセントですることができます。)

 

デメリット

・相続人以外が特定遺贈された場合は、受遺者に不動産取得税がかかります。生前に贈与する場合も不動産取得税はかかります。

 

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